目的なく2年間フリーターで過ごした中で得たたった1つの大切なこと
僕は大学卒業後就職することなく、フリーターとなりました。
そして今もアルバイトを掛け持ちして、生計を立てています。
2年間アルバイトをしながら生活をしてきて、考えることも感じることもたくさんありました。
その中で僕が思う「一番大切なこと」について買いていきたいと思います。
そもそもなぜ就職せずにフリーターになったのか。
これは同い年の子たちとご飯を食べるときによく聞かれるのですが、僕の考えとしては率直に
やりたい!と本気で思えることがなかった。
ということです。
もともと大学には勉強するというよりかは、
好きな野球を全力でやり切るぞ!!
という感じで進学したので、あまり将来のことは考えていませんでした。
なので、当時は野球という自分の好きなものをやり続けた先に何か見つかるんじゃないかなーって漠然とした考えで、大学時代は過ごしていました。
そうやって過ごしていく中で、特にやりたい仕事が見つかるわけではありませんでしたが、
「どんな仕事でもやりがいは見つけられるだろうから、なんでもいいか」
と思うようになったので、特に焦ることもなく就職活動に入っていきました。
そして就職活動をしていく中で、サービス業の会社から内定を頂くことができました。
第一志望ではありませんでしたが、自分のやりたい職種からの内定だったので、
ここにしようかなと思い、あとは福利厚生やら、入社後の流れやら細かい部分を確認したかったので、
内定先の人事の方と連絡を取り、2時間ほど話をさせて頂く機会を得ることができました。
そこで、入社後の流れや勤務先について、また福利厚生など細かい部分を確認できたので、
最後にプライベートについて聞いてみることにしました。
「サービス業の方達のプライベートってどんな感じなんですか?」
だいぶざっくりした質問だったと思いますが、
「平日休みだから、カフェとか遊園地とか行きやすいよ」
「仕事のある日はハードだけど、休みの日はゆっくり過ごしてるよ」
というような感じの後に、
「でも子供との時間が取れないのが、なかなか大変かも」
この言葉が、僕の頭に「あ、」って何かを気付かせるような感じで入ってきました。
正直当たり前といえば当たり前のことなんですよね。
でもそれまで就職活動をしていた時の僕は自分のことだけ考えていて、
自分が成長できる職場はなんだろう?という考えだけで動いていたので、
家族のこととか、自分以外の人のことなんて考えてもいませんでした。
でも、これを聞いたときに、おそらく初めて「自分の人生」について考えるようになったと思います。
自分がこの人生でやりたいことってなんだろう?
一番大切にしたいものってなんだろう?
この答えが自分の中にはありませんでした。
いや、正確にはあるけど、この職業についたらそれを叶えるのは難しいかもしれない、
と思ってしまいました。
結果として、内定は辞退することにしました。
内定を頂いた後に話をする時間まで取って頂いた人事の方には本当に申し訳ないことをしたなと
今でも思います。
でも、後悔する選択をしたくなかったんですよね。
今、その瞬間の自分が納得できる選択をしたかった。
だからこそ、内定を辞退してもう一度自分のやりたいことを見つめ直そうとしました。
ただ、サービス業以外の仕事を見ていっても、自分が「これやりたい」と思う職業はそのとき
見つけることが出来ませんでした。
そして、大学4年生の12月頃に、
「1度全てをゼロにしよう」と思い、在学中に就職先を決めることを諦めて、
就職先を決めずに卒業することを決断しました。
ちなみに、親にはそのことについて一切話していません。
それがなぜかはまた別の機会で話せたらと思います。
フリーターになって感じた自分に対する劣等感
大学卒業後も特にやりたいことは決まってなかったので、
「アルバイトをしながら次にやりたいことを見つけようかな」
っていう感じで、アルバイトを始めることにしました。
そうして過ごす中で、大学の同期の子たちや地元の友達と飲みに行く機会もあるのですが、
仕事の話で盛り上がっているのを見ると、自分だけ仲間はずれになっているような気がしてなりませんでした。
実際、その場がそういう感じになっているわけではありませんが、
正社員とアルバイトっていう雇用のあり方が違うだけで、こんなに疎外感を感じるものなのかなと
思いました。
友達が気を使って、「最近仕事の調子どうなの?」と聞いてくれるのですが、
アルバイトをしている自分というのに恥ずかしさがあり、一緒の空間にいるのが嫌になることもありました。
そして、友達と会うことが億劫になり、仕事以外は一人で過ごすことが多くなりました。
そうやって過ごしていると、
なんで自分はこんな生活しているんだろう。周りの同期は社会人として頑張っているのに。
お前に能力がないだけだろ。もっと頑張らなきゃ周りに置いてかれるぞ。
そんな言葉が頭の中を流れるようになり、気づけば自分のことが大嫌いになっていました。
何者でもない自分、何も出来ない自分が本当に情けなくて、どうしようもないやつだなと自分で自分を責めるような感じになっていきました。
自分が生きていても、なんの価値もない。いない方が周りの人のためなんじゃないか。
そう思うようになりました。
好きな人との出会いが、自分を変えてくれた。
そんな劣等感まみれの自分が考えを変えることが出来たのは、好きな人との出会いでした。
アルバイト先の後輩ですが、いつも笑顔でいて、その子がいるとお店全体が明るくなるような太陽みたいな存在で、
当時は自分とは真逆のような存在だなと思っていました。
ただ、その子と一緒に働くことが増えると、だんだんとその子の魅力に惹かれるようになり、仕事以外の時でもその子のことばかり考えるようになりました。
「どうしたらその子が喜んでくれるだろう」
「何をしたら笑顔になってくれるだろう」
バイト先に向かう電車の中でも、仕事の最中でも、一人で散歩をしている時でも、
常にその子のことばかり考えるようになりました。
そして、その子を喜ばせるためにバイト終わりにアイスを買ってったり、旅行先のお土産を渡したり、好きなキャラクターのぬいぐるみをあげたりとかいろいろしました。
そうやって行動する中で、
「自分が良い人間じゃなくても、人を喜ばせることはできるんじゃないかな?」
と思うようになりました。
というのは、今まで人を喜ばせるとか笑顔にするためには、自分が人間として優れた存在であるとか、知識量が豊富であるとか、周りよりも抜きん出た存在でないといけないというような考えがどこかにありました。
でも実際はそんなことはなくて、別に人間的に優れていようがいまいが、その人のことを思って行動した分だけ、相手を喜ばせることができるということを知りました。
だから、いままで勝手に自分でプレッシャーをかけていただけで、
周りよりも優れた自分であること
に対する意識がスッと抜け落ちたような気がします。
2年間フリーターで過ごして、現時点で一番大切だと思うこと
そんなこともあり、2年間フリーターで過ごした中で、わたしが一番大切だと感じたことは、
「こんな自分でも大丈夫と受け入れる事」
なんじゃないかなと思います。
もしかしたら、「え、そんなこと?」と思うかもしれませんが、私にとってはこの先も生きていくうえですごく重要な事だと思っています。
就職活動の時にやりたいことが見つからず、就職せずに卒業してしまった自分も、
好きな人のことを思いすぎて、全然勉強に集中できない自分も
ダイエットを決意したその日にソフトクリームを3つ食べてしまうような自分でも←食い過ぎ
こんな自分でも大丈夫と受け入れてあげることができれば、その先に進んで行くことができると
信じています。
おそらく、この先も生きていくなかで、辛いことはたくさんあります。
頑張っていることが報われなかったり、
好きな人を悲しませてしまったり、
大切な人を失うことだってあるだろうと思います。
でも、そんな時こそ、自分を必要以上に責めないで受け入れていきたい。
落ち込んでいるのも、次に進もうと足掻くのも同じ時間なら、
次に進むために時間を使ってあげられる自分でありたいと思っているから。
ちなみにこれを書こうと思ってから、3時間後に書き始めました。
「どんだけ時間かかってんだ!」と思われるかもしれませんが、
そんな時も、「こんな自分でも大丈夫」と受け入れて次に進んでいきたいと思います。